(注:今回の記事はヒストリックのBO3について言及しています。BO1に関しては記述していないので、BO1が気になる方ははNIMAME君の記事へGO!)
どうも。Mtg digging編集部のUs_Apartです。
さて、今週も先週に引き続きヒストリックのデッキをご紹介します。多くの人が今日行われるアリーナ・オープンに関心を寄せているでしょうし、俺もそのために最近はヒストリックばかり調整してきました。
やはりカードプールが広く、まだまだ開拓の余地のあるフォーマットなため、このデッキに行き着くまで色んなデッキを触ることになりましたが、ようやく納得のいく選択肢を用意することができたような気がします。にしても、これだけ多様な環境だとめぼしいデッキを少し触ってみるだけでも骨が折れますね。プロやセミプロのような競技プレイヤーはすごいな。。。
ということで今回のデッキはこちら。
(注:ヒストリックのBO3について言及しています)
ケシスコンボです。
一応、今のところ2日目のBO3の選択肢は二つ持っていて、このデッキか、下記のスゥルタイ(をカスタムしたもの)のどちらかで出ようかと悩んでいます。正直、半々くらいの可能性かな、と思っていて、詳しくは後述しますが、ケシスは世の中のガードが緩くなっているから使おうとしているので、そうでないのならスゥルタイでいきます(多分)。
いずれにせよ、2日目は8/2(日)の深夜ということなので、これを書いている現在(8/1(土)の午前中)からまだ約2日(1日半以上)あるので、俺にしてはこんな事前にデッキ選択が落ち着いたのは珍しく、調子が良い気もします(環境の読みなどが当たっていれば、ですが)。
こればっかりはメタは移り変わってしまうものなので、あまり早くにデッキを決めても、意味が薄く、できれば、これくらいのタイミング、大会の1〜2日前に2つくらいの選択肢を残せている状態が個人的には良いと感じています。
逆に3日以上前からデッキを一つに絞り切っちゃうのは、勝利を優先するならオススメしません。どうせ、3日もあれば環境は変わるので。もちろん、勝利を優先することが正解だとは限らないので、初めから好きなデッキを決め打ちするのも大いにありだと思いますし、俺も勝利に固執しない場合、往々にしてそういう選択をします。
が、こういう大会のデッキ選択は究極的には、ジャンケンだと思っていて、世の中のみんながパーを出してくると思ったら、俺はチョキを出したいし、それを予想しながら大会までにカードを触るのが好きです。そして、その予想が当たったのなら、パーをチョキで倒し、(勝ち残るであろう)チョキ同士の対決では技術と運と勝負勘を総動員した総力戦をする、こんなやりとりが俺なりの大会の楽しみ方です。
このデッキを選択する利点
①メインの勝率が非常に高い
②ケシスコンボへのガードが低い
この2点がデッキ選択の理由です。
このデッキはかなり純度の高いコンボデッキなので、キルターンはしっかり早く、ぶっぱなした場合4t前後で勝負が決まります。なので、ゴブリン以外のデッキにはメインの勝率が非常に高く、ゴブリンが一時期ほど多くない現状はメイン最強なんじゃないか、と思うほどにメインは勝ちます。
が、しかし、これもコンボデッキの宿命、サイド後は対策が比較的容易なため、メインは勝利しやすいものの、結局サイド後の勝率が悪いという結果になってしまいます。で、ここで俺は考えました。「サイド後、勝てないなら、なんとか墓地対策を突破できれば良いんだ!」と。
とりあえず、《墓掘りの檻》と《魂標ランタン》が多かったため、そいつらを排除でき、かつライフゲインもでき、墓地対策にもなる《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》こそソリューションじゃん!と採用してみたものの、別に全然強くなくて笑いました。
これを満たすカードは、、、あるじゃん。
結果、俺がとった墓地(コンボ)対策への対策はアグレッシブサイドに近い考え方で、サイド後は《ウルザの殲滅破》を軸としたコントロールコンボに切り替えるプランにしました。メインは速度重視でガッツリ攻めて、勝利をもぎとり、サイド後はコンボ始動は隙があったら始動するくらいの感じで、基本はボードコントロールに回ります。
この前提を踏まえた上で、『②(このサイドプランを込みの)ケシスコンボへのガードが低い』のではないかと感じ、デッキ選択に踏み切りました。
(ちなみに一番よく見かける対策カードの《墓掘りの檻》はこの構成を取っていればあんまりキツくないんです。なぜなら墓地のカード自体は残ってますから、《墓掘りの檻》をどければコンボ始動できますし、次に多い《魂標ランタン》も一回起動させた後はまた無防備になるので、そこまで対策の中ではそこまで強い部類ではありません(いうて強いけどね)。
本当に一番辛いのは《虚空の力戦》のような恒久的に墓地を追放し続けるカードで、本当にこのデッキを対策するならこれが一番強い対策なのですが、ケシスデッキ自体へのガードはそこまで高くないので、ゴブリンデッキなどを一緒にみれる《墓掘りの檻》が一番採用率が高く、環境でまだ戦えると判断しました。)
そういったいくつかの要素を加味し、コントロールサイドプランを選びました。実際、サイド後はほとんどのデッキが墓地対策を貼って、《時を解す者、テフェリー》などで墓地対策を対策される前に、さっさと勝負を決めようとして攻めの姿勢が強いので、その相手に対して《ケイヤの誓い》や《ウルザの殲滅破》でボードコントロールを仕掛けると、そこまではケアできない対戦相手は《ウルザの殲滅破》に対してかなり無防備です。
全力展開してくれるので、ドカーンとアドが取れます。実際ケシスコンボって、タフネスが高いクリーチャーが並ぶので、アグロからしても地味にライフを詰めにくいんですよね。なので、自ずと展開も攻めっ気の強いものになるんです。
カード選択について
《湖に潜む者、エムリー》
コスト軽減の能力により、青1マナで唱えられることも多く、その場合単体でも1マナで4枚ライブラリーを削れますし、《精励する発掘者》と組み合わさると1マナで6枚削れるという驚きのスペック。こいつのおかげで《精励する発掘者》が戦場にいなくともコンボ始動ができるのは、スタンダード時ではありえないことでした。
下の起動能力のおかげで、《彩色の宝球》や《モックス・アンバー》を使いまわせるのもコンボをスムーズに回す上でも、アドバンテージ獲得の面でも活躍する強力なカードになっています。このデッキを使う上で、強いことしか書いてないです。
《眷者の神童、キナン》
ですので、多くの場合サイドアウトしますが、メインでは円滑にコンボを進めてくれ、その上、ごく稀にですが、下の起動能力でゲームを決めることもあります。自身のマナ加速能力で、思ったよりは早く起動できちゃうので、そういう展開は少ないものの、狙えるならしっかりそれも視野に入れたプレイングをしましょう。
《ケイヤの誓い》
《ウルザの殲滅破》にも共通しますが、伝説の呪文であり、除去であるということが非常に重視されての採用です。これより優秀な除去はたくさんありますが、とにかくサイド後に伝説の呪文の数が減りすぎるとデッキとして機能しなくなるので、コントロールプランの際に追加する除去としてもこいつをフル採用しています。ライフゲインがついてるので《隠された手、ケシス》で使いまわした場合にも強力ですし、PWにもダメージを飛ばせたり、地味に器用なカードすね。
《ウルザの殲滅破》
なお、このカードを撃つためにサイド後もしっかりと伝説のパーマネントの枚数を確保するようにしましょう。手札にあるのに打てないのは非常に悲しいです。。。
《無情な行動》
主には《ウルザの殲滅破》で取り損ねる、伝説のクリーチャーで、《ケイヤの誓い》で届かないタフネスを持つクリーチャーに使うことが多いです。代表的なのは《探索する獣》《ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ》《不屈の巡礼者、ゴロス》辺りですかね。もちろんそれ以外のクリーチャーにも有効で用途の広い強いカードです。
とはいえ、多く入れるとデッキが歪むので、最低枚である2枚の採用です。
《悪意に満ちた者、ケアヴェク》
ゴブリンデッキや、エルフデッキなどをはじめとした軽量アグロにサイドインする枠です。こちらのデッキはタフネス1が存在しないので、被害なく運用できる上、伝説のパーマネントというのが嬉しい。
《虐殺少女》とは違い、完全に盤面をリセットすることはできませんが、こちらに被害が出ないのでコンボの邪魔になることもなく、攻めと守りが両立しやすいです。何より速度差で負けるゴブリンデッキ相手に頼もしい貴重なサイドカードです。
ちょっとしたコツ・注意点
カードのごとの役割を理解しよう
まあ、とりあえずメインボードでいうならば、
【①コンボパーツ(もしくはそれに代わるカード)】
【③コンボを円滑に進めるカード】
【④相手を妨害するカード】
最後に
ヒストリックは本当に多様で、難しいフォーマットと感じました。本当に道中勝てない期間が長かったです。結局このケシスデッキも当日まで様子を見て、スゥルタイとの天秤にかけますが、今のところ俺の中では最有力なデッキです。
挙動も面白いですし、ここまでしっかりワンショットで殺しきるコンボもヒストリックの中では珍しいので、まだBO3のデッキが決まっていない人は試してみてはいかがでしょうか。お互い、アリーナ・オープンではいい結果が残せると良いですね。
それでは、ありがとうございました。またね。
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