どうも。Mtg digging編集部のUs_Apartです。
いやー、今週頭の禁止改定ではとうとう《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が退場することになりました。個人的には非常に好きなカードでしたので、この禁止までにガッツリ使うことができてよかったです。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が採用されたデッキは大体触ってきましたからね。そしてそのどれもが強かったためにこの度、禁止になってしまうんですけどね。
最近のウィザーズの禁止改定は色々と物議を醸しているようですが、個人的にはローテーションが期間内に増えた、と捉えています。
結局この情報社会では一番強いデッキは誰もが手に取ることができますし、デッキごとの相性や特性がしっかりと理解されれば、自ずと環境の最適解を皆が握り、そしてそれに対して対策デッキが作成され、その対策デッキに対してまたアンチテーゼが生まれ、そのサイクルを何度か繰り返した後に、どのデッキでも満足に対策することができない「このカードプールではこのデッキが一番強い」という結論が生まれます。
そして、その結論が出た後の皆そのデッキを使うため、環境は酷く多様性に欠けたものになってしまうので、この状態になったらその時点で「禁止改定」が起こります。つまり、これをローテーションだと捉えています。なので、この禁止改定は環境が固定されてしまった時に発生するので、必ずしも特定の強いカードが発生した際に発布されるものではないと考えます。
繰り返しますがローテーションなんです。強いカードがあるからローテするのではなく、固まった環境を循環させるためにローテするんです。通常のローテもそうじゃないですか。1〜2年使ってきたエキスパンションのカードをまとめて落として、次のエキスパンションのカードを受け入れる。それと似た仕組みじゃないでしょうか。
この理屈が正しいか、否かはどうでも良いのですが、まあそういうふうに捉えて前向きにゲームした方が俺は楽しいので、こうじゃないかな、と思うようにしています。現に《成長のらせん》が禁止になったり、《大釜の使い魔》が禁止になっていたりしますが、これらのカードはそこまでどうしようもないほど強いでしょうか?
強いから禁止というより、これがあると環境が凝り固まるから禁止。という意味に捉えられます(というかウィザーズもそんなような声明を出してたような気がします。気のせいかもしれませんが)。ですので、多分、これからも禁止は起こり続ける気がします。それは別に特別強いカードが刷られたからという理由ではなく、もうこの情報レベルならローテを待つまでもなく、最適解が世に放たれてしまい、環境が固定されてしまうので。
そして、どうせ強カードが刷られてなくても禁止が起きるなら、強いカードを刷って界隈を盛り上げたいとウィザーズも思ってるんでしょう(そっちの方が売り上げも上がるしね)。
閑話休題。余談はこれくらいにしておいて、今回のデッキを紹介します。
4Cオムナスです。
このデッキを選択する利点
環境で一番ニュートラルなデッキである
4色デッキであり、ランプデッキなので、採用できるカードのマナ域に制限が少ないため、パワーカードがしっかり搭載されていることもあり、細かいカードの採用枚数次第でキチンと色んなデッキと戦えるようにチューンできる、ある意味コントロールデッキのようなことができるのが魅力です。
個人的な好みですが、赤単のような色数とマナ域に制限の強いデッキだと、特定の相手には構造上勝てない、という状況が生まれてしまいます。俺はそういうデッキよりは4Cオムナスのようなミッドレンジやコントロールデッキの方がいじりがいがあって好きなんですよね。
本来、ランプデッキというアーキタイプはもっと不器用なデッキなのですが、この環境においては一番ニュートラルなデッキで色んなデッキを睨み、順応できるデッキだと思っています。その強さは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が禁止になってもとどまることを知りません。
カード選択について
《フェリダーの撤退》
何度も採用したり、不採用にしたりしてきたカードで、今のメタなら強いと判断したカードです。このカードは単体でも強く、アグロに対しての抑止力とコントロールデッキに対しては一度置いたら対処が難しく、リソースを供給し続けるフィニッシャーになるカードなのですが、《帰還した王、ケンリス》がいると途端に価値が跳ね上がります。
《発生の根本原理》などからガツンと上陸が誘発し、トークンがバラバラと出て、さらにそれを強化した上で《帰還した王、ケンリス》でドカンと速攻・トランプルでワンショットが成立するので、場を持たせる役割もあり、ワンショットの手助けにもなる強いカードです。《創造の座、オムナス》の上陸二段目のマナ発生能力からチェインしやすい4〜5マナというのポイントです。
《帰還した王、ケンリス》
前述したように《フェリダーの撤退》と相性が良いカードなのですが、そもそもマナが沢山出るデッキなので、後半戦では各種の起動能力が無類の能力を発揮します。ライフゲインしてよし、ドローしてよし、リアニメイトしてよし、速攻でライフを詰めてもよし、どの能力も強力です。後半のポン出しでバチくそ活躍します。
ちなみに唯一、弱そうな+1/+1カウンターを乗せる緑の起動能力ですが、対戦相手が《無情な行動》を採用している場合は除去を避ける役割にもなるので、覚えておきましょう。
《精霊龍、ウギン》
説明不要のパワーカードで、このカードが出ることによって勝ち筋を全否定されるデッキすらあるほどです。重たいがために採用が敬遠されることもしばしばありますが、現在のメタでしたら、多少のリスクがあっても採用することをオススメします。各種アグロ、4Cアドベンチャー相手には非常に強力です。というか、アグロデッキにはこれと《フェリダーの撤退》がないとかなり不利です。
《神秘の論争》
青黒ならずもののように、青いデッキなのに、クリーチャーメインというパターンだと《否認》より《神秘の論争》の方が優先されます。反対にコントロールデッキやオムナスミラーの場合、《否認》の方が優先されます。結局このデッキがカウンターに弱く、サイド後にはカウンター合戦を仕掛けることになるので、《神秘の論争》《否認》共にガッツリ採用することをオススメします。
ちょっとしたコツ・注意点
土地の出し方
このデッキは基本地形が多いため、マリガン判断と土地の出し方次第で事故を引き起こします。とにかく、《水蓮のコブラ》に依存せず、土地の自力で色を揃えることを意識しましょう。《水蓮のコブラ》はすぐ死にます 笑
基本的に気をつけるのは白マナと青マナの行方です。白マナは《ラウグリンのトライオーム》があれば安心ですが、そうでない場合はピン挿しの平地を引っ張ってくるしかありません。ライブラリーを削ってくる相手にはライブラリーに平地が残ってるかどうか把握しておきましょう。また、青マナがしっかり出ないと《発生の根本原理》が打てないので、基本的には白マナより青マナを優先してサーチしましょう。
最後に
ここ最近、連続で《創造の座、オムナス》を題材にしたデッキを紹介していますが、《創造の座、オムナス》は強力な上、楽しいカードなので、まだまだしばらくの間は擦ることになりそうです。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》がいなくなって寂しい気持ちもありますが、この禁止改定により既存のデッキの立ち位置が変わり、一味変わった環境を楽しむことができます。
これを機に、またお気に入りのデッキを回してみてはいかがでしょう?
それでは、ありがとうございました。またね。
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